魔境大陸に夏の風物詩 ドラゴンの龍谷渡り

魔境大陸に赤ちゃんドラゴン出現

魔境大陸の龍谷族の里で、赤ちゃんドラゴンの放竜が行われた。今後2か月程度の間、魔境大陸の各地で赤ちゃんドラゴンが出現する見通しである。

必死に谷を渡る姿が感動よぶ

赤ちゃんドラゴンは孵化してから1年ほど、龍谷族の里で飼育される。1歳を過ぎたころには里の保護から離れ、多くのドラゴンは魔法粒を求めて龍谷を下っていく。

ドラゴンたちにとって最初の試練となる龍谷の谷下りは、魔境大陸の夏の風物詩として愛されている。

また、ドラゴン愛好家にとっては最も神聖なイベントの一つである。赤ちゃんドラゴンが必死に谷を渡る姿を見て、涙する者もいるほどだ。

世界で唯一 ドラゴンを育てる龍谷族とは?

ドラゴンは世界中で愛される、希少な魔法生物である。時には信仰の対象となり、所によっては災害や呪いの象徴として恐れられている。

世界各所で目撃され土地土地で様々な伝承となっているドラゴンであるが、実は生まれ育つ地は一か所しかない。

ドラゴンは魔境帝国の東部に位置する龍谷で生まれる。ドラゴンは人の手を借りなければ卵から孵ることのない生き物で、ドラゴンが卵を託すのは龍谷族の民だけである。龍谷族は太古の昔からドラゴンを飼育し、そして放竜してきた。

魔竜の関を越えて全世界へ

放竜された幼いドラゴンたちは、魔竜の関と呼ばれる深い森を超えて世界へと旅立つ。それから5~10年の間は全世界を見聞し、やがて自分の好きな暮らしに落ち着く。

もしもあなたが空を見上げた時にドラゴンが飛んでいたら、静かに見守ってほしい。