公益研究所が閉鎖 呪い集団発生で
東部地区第3都市公益研究所管轄区域が、呪いの集団罹患を原因として閉鎖処置をとっていたことが分かった。
東部地区管理委員会の発表によると、公益研究所は1月25日に続発する家庭問題の早期発見策に関するシンポジウムを開催。そこに参加していた公益研究者を中心として、呪い罹患者が爆発的に増加した。管理委員会が治療連に相談し、第3都市全体を3週間の閉鎖措置の対象とした。
現在は治療連や東部地区の治療研究者がチームを編成し、第3都市の呪い治療と防呪にあたっている。
治療チーム代表で解呪法研究者であるU氏は、今回の集団罹患について次のように分析している。
「今回の集団罹患は、シンポジウムの参加者に初期の断罪病・勇者病の重複罹患者が含まれていたことが原因と思われます。
問題のある家庭での親子分離の基準について白熱した議論が展開され、他の参加者に呪いが遷移。後日シンポジウム後に参加していなかった人を巻き込んで様々な議論を重ねることで、大規模な蔓延につながってしまいました。
今冬はできるだけ意見が対立するような議論や深刻な話題を避け、呪いに罹らない・移さないように心がけてください。」
公益研究所所長のR氏は、
「当日はテリピンネットワークを用いた遠隔会議を採用し万全の呪い対策をした上でシンポジウムを行ったつもりであったが、議論そのものが呪いを蔓延させることになるとは思っていなかった。防呪知識の浅さと、治療専門家への相談を怠ったがゆえの失態で、非常に申し訳なく思う。今後は治療連や魔科学研究所と連携し、事態の収束と今後の防呪にあたっていく。」と、謝罪した。