公益研究者が魔科学両方の治療者と対談 『あなたが死ねない100の理由』

10代から死の誘惑と闘い続ける研究者の対談集が話題

「人はどうして死んではいけないのだろう?」子供なら、いや大人になっても一度くらいは浮かんだことのある疑問だ。

多くの人はそれを「ダメなもんはダメ」と受け入れ、通り過ぎていく。しかし、中には通り過ぎることができず、ずっと考え続けるような人もいる。

「人類なぜ死んではいけない」問題を考え続ける選手権があれば世界一の公益研究者が、この度非常にユニークな書籍を発表した。

「なぜ死んではいけないのか?」当たり前を問い直す一冊

『あなたが死ねない100の理由』は、「なぜ死んではいけないのか?」という当たり前すぎる疑問を様々な角度から丁寧に検証した公益学の専門書だ。

公益学者のL氏が、常に死と隣り合わせにある人を救い続ける治療者たちと対談していくことで多くの人類が通り過ぎるありふれた疑問を検証していく。

著者は10代のころからずっと「死にたい」人

L氏が本書を発表した理由を聞いてみた。

L氏:

この本を出した理由はですね、『なぜ死んではいけないのか?』というありふれた疑問。これを考えても、普通の人は理由を導き出すまでもなく通り過ぎていくわけです。

でも、この世の中、普通に通り抜けられない人が案外多そうじゃない?と思いまして。

自分自身が11歳からそうなんですね。「なんとなく死にたいな~」が常に横たわっている中で生きている。

そんな人々に、私も含めて納得して、死んでみることができるロジックを提供するのが私の使命です。

でも、全然上手くいかなくてですね。結局、逆の内容の本を発表したということです。「正しく死んでみる方法は現在見つかっていない」ということが分かった、という報告書です。

ありとあらゆる死んではいけない理由を網羅

L氏の思惑を外れた研究が、ありとあらゆる死んではいけない理由を網羅した書籍となったということらしい。L氏は「どうせ死ぬなら、みんなに『大したもんだ』と思われたい」が、どうやらそれは夢に終わってしまったようだ。

「どの理由も自分本位で元気になれる」と好評

この本の読者は若者や、悩める人々が主である。彼らからこの本は、「死んではいけない理由が全部自分本位。そこが最高」と評されている。

他人に迷惑をかけるという理由は弱い

一般に死んではいけない理由として用意されているのは、「周りの人が悲しむ」「友達や家族と二度と会えない」「社会的損失」といった答えだ。これらは他者本位の理由ばかりである。

L氏になぜ他者本位の理由を一切書かず、自分本位の理由ばかり上げるのかを聞いてみた。

L氏:

他人の反応や気持ちを根拠すると、死ぬのは個人の自由と思えてくるんですよ。私も昔はそう思って、自分が一番正しいと思っていたんです。

でも、その道のプロと対談してみると、彼女たちには全く歯が立たないと。「他人のことは関係ない。あなたが損するからです」って言われるんですね。

討論を重ねるたびに、ぐうの音もでないほど詰められてしまって。

私だけがやり込められたままでいるのは癪なので、私と同じように「死ぬのは人の勝手」と思っている人を巻き込もうと思いました。

自分本位の理由でダメだといわれてしまうと、「なるほどそれはいけない」と思えるんです。そしてもちろん、OKなレアケースについてもこっそり記述してあります。

テレビン局も注目 番組化も間近か?

死と向き合い続けながら、どこか飄々としているL氏。彼の著書とキャラクターは今、世界に影響を及ぼそうとしている。

テレビン局もL氏に注目し、書籍の内容をトークバラエティ番組になんて企画も持ち上がっているのだという。

L氏の提示する死生観は、あなたを新しい世界に連れて行ってくれるに違いない。