冬のゴミ箱 北側大陸の永久凍土溶ける 冬の長期化に拍車か?

海没していた永久凍土が融解

神庭島の難民探査船の報告により、海没している北側大陸の永久凍土が一部溶けていることが分かった。

この報告を受け、東部魔科学研究所は環境調査チームを派遣。永久凍土融解に関する詳しい調査を開始した。

冬のゴミ箱 季節調整の負荷を受け続けた大地

永久凍土とは、北側大陸の中北部に隣接していた冬の大地である。旧北側諸国による季節調整の移動先、いわゆる冬のゴミ箱(冬塚ともいう)だ。

旧北側諸国は思想国家制度に基づき、季節調整が盛んだった。そのため永久凍土の面積は大陸の5分の1に及んだ。

今回溶けたと報告されているのは、北側大陸に最も遠い区画だという。

冬の長期化・異常気象 魔科学両面から指摘

今回の永久凍土融解は、冬の長期化や異常気象につながるおそれがある。

魔法学研究者:永久凍土無くなれば冬の長期化に拍車

調査チームの魔法学系メンバーE氏によると、永久凍土が融解すると魔法学的理由によって冬の長期化に拍車がかかるおそれがある。

E氏:

永久凍土は、本来冬である期間の気候を氷の大地に閉じ込めたものです。冬が冷凍保存されているようなもので、解凍すれば当然出てくる可能性がありますね。

楽観的な予想では、解凍された冬の寒さから再凍結すると考えられます。

しかし呪いと共に世界中に冬が広がっていくとも予想できる。そうなると世界中の冬の期間が少しずつ長くなるでしょう。

科学研究者:異常気象の可能性高まる 継続的な観察必要

また、調査チームの科学系メンバーQ氏も異常気象の発生を示唆している。

Q氏:

永久凍土を構成していた氷が溶けだしたという事態の背景には、大規模な気候変動が絡んでいる可能性があります。

冬の長期化については魔法学的な要素なので言及を避けますが、世界全体を巻き込むような異常気象が発生する予想は立つ、と。現状で判断することはできませんが、継続的に観察を続けていく必要がありそうです。

東部魔科学研究所は呪い期間開始の12月まで、慎重に調査を進めていく方針だ。