魔法学
まほうがく
科学によって説明されない現象のうち、魔法についての学問。または魔法研究の総称。
魔法学は魔法使いの人生の集合体
学問というと、ある分野の知識が体系的にまとめられているものを指すはずである。しかし”こちらの世界の常識は、あちらの異世界の非常識”ということは間々あるもので、魔法学にもそれは当てはまる。
魔法学は魔法使いが魔法について研究した論文や成果としての呪文等を集めたものである。知識の集合体という意味では学問といえるのかもしれないが、あまりに乱雑でそれぞれの研究には関連性がほぼない。
魔法使いは人生をかけて自らの魔法様式を開発・発展させていく。入門してすぐの新人の段階では師匠についたり学校で学ぶこともあるのだが、一人前の魔法使いとなった後はもっぱら自分の世界にこもって魔法を研究する(研究以外の面では社交的である)。
研究に対する論評や先達の研究結果の引用といった、他者からの影響は魔法研究においては重視されていない。他者から評価されたとて、研究が発展するとは限らないそうだ。
魔法使いや世界にとって価値のある研究をした魔法使いは他の魔法使いから尊敬を集めるが、それが後世に引き継がれ発展していくというわけでもないらしい(例外はある)。
魔法学は鬼畜な覚えゲー
そういった事情により、魔法学を学ぶのは非常に煩雑な作業となる。過去の名論文・名研究はそれぞれ関連付けられていないので、個別に覚えるしかない。似たような結果を引き起こす呪文も、全くの別人が全然関係ない方法で開発していたりするので、覚えるには骨が折れるのだ。
わかりやすく例えるならば、炎を発生させる呪文を覚えて強化していく場合は
メラ→メラミ→メラゾーマ
というような順当なステップアップではなく
メラ→ファイラ→かえんほうしゃ
のような闇鍋ステップアップを余儀なくされる。
非常に面倒でクソゲーとしか言いようのないシステムであるが、それが最も楽に魔法を覚える方法なのだという。
余りにも覚えることが多すぎるため、魔法使いには記憶力にいろんな意味で難ありの人物が多い。片っ端からなんでも覚えてしまう記憶力過多な者もいるし、魔法以外のことはほぼ覚えられないテキトー人間になる者もいる。
魔法学について学びたい場合は、入門テキストがおすすめだ。