無干渉タイムマシン
東部地区の魔科学研究所が“無干渉タイムマシン―ポポロン7号―”を発表した。これは世界初の大発明であり、気軽な時間旅行が可能になる。
文字ノ泉ニュース6000年6月4日
むかんしょう たいむましん
超巨大学園都市の東部地区で開発された世紀の大発明。時間移動をしても世界の歴史に影響を与えないので、理論上はいつだってどこだって行けてしまう。
タイムトラベルの設定というのは設定界隈でもかなりの大物で、ゲームやアニメの世界観の根幹を担うことが多い。しかし、こちら文字ノ泉世界では存在感は薄め。無干渉ということなので、タイムトラベルで歴史を変えられないからロマンも薄いのであろう。
この世界では時間を操作する魔法が古くから存在しているらしく、時間移動そのものはあまり珍しくない(倫理的に問題があってほとんど成功しないらしいが)。しかし時間を移動しても何の影響も及ぼさないという無干渉システムの構築には、途方もない年月を要したそうだ。
この無干渉システムの鍵がフ〇コロガシそっくりの虫型魔法生物「セイカイトキワタリ」だったことは、異界人にとっても大きなニュースとなった。
神庭暦6001年現在、セイカイトキワタリのブローチが若い女性に人気である。道行く人がカラフルなフ〇コロガシをくっつけて闊歩する様子は、リアルに笑ってはいけないアレである。