世界観
wikiの冒頭にて、当方の知る限りのこの異世界の世界観を説明しておこう。
世界の名前:文字ノ泉世界(仮)
こちらの人々は自分たちが暮らす世界について単に「世界」と呼び、惑星(なのか?)の呼び方もないらしい。よって、これからの記述の利便性を優先し、この世界を便宜上「文字ノ泉世界」と呼ぶことにした。
(文字ノ泉というのは現在当方を雇い、生活の色々な支援をしてくれている出版社の名前でもある。ほかに理由がないでもないのだが後述することとして…とにかく当方は忖度できるタイプなのだと明かしておこう。)
科学の皮をかぶった魔法の世界
当方が呼び出されたこの文字ノ泉世界の風景は、一般的な剣と魔法の異世界ファンタジー的フィールドの亜種といって差し支えない。どことなく色合いなどが異様ではあるが、ほぼほぼ想像上の都合のいい中世ヨーロッパといった風情である。
科学力は現代と同等
しかしこの世界、こう見えて紀元後から6000年以上の歴史を持つらしく、科学文明のレベルは平成の世(そういえば今頃は新元号でオリンピック開催であったか…)とトントン位である。
テレビらしきものもあるし、パソコンやインターネットに類するものもある(一般家庭には普及していないようだが)。各家庭にあるかどうかは別として白物家電もほぼそろっており、日本と全く変わらない生活を送ることが可能である。
しかし科学文明の発展の過程が不自然で、連続性がないのが不思議である。液晶テレビが一般的である時代に、なぜか蓄音機が新発明されている。
文字ノ泉世界は人々が国や文明を築き始めて6000年以上も経つという。地球が旧石器時代だった時に彼らは城やら神殿やらを作っていたわけであるが、それにしては科学の発展が遅いような気がする。
文字ノ泉世界の人々は科学オンチのようだ。
魔法技術が社会を支える
科学オンチな文字ノ泉世界を技術面で支えているのは、魔法の力である。彼らは魔法を使って火をおこし、発電し、農耕牧畜を行っている。
魔法は世界にありふれたもののようで、針に糸を通すような小さな魔法なら誰でも使えるらしい。多種多様の、強力な魔法を操ることができる人々は、普通の人と区別して魔法使いと呼ばれている。このあたりの人種の区分はまた別項目でまとめておく。
前述したように科学オンチな人々が暮らす世界では、魔法は科学技術のつじつまを合わせるためにも使われている。
例えばこの世界のテレビは薄型液晶ハイビジョンテレビだが、リモコンがいまだ完成していない。そのため、富裕層はリモコンを操作してくれる虫状の魔法生物を飼いならしリモコン代わりにしている。
シャワーはあるのだが給湯器技術は無いらしく、蛇口に湯湧き石という魔法の熱源をくっつけて給湯している。
文字ノ泉世界は、科学が無くなってもどうにかなるかもしれないが、魔法が無くなれば致命的である。つまり、この世界の本質は魔法だと考えられる。
それならいっそマジカルファンタジーな世界で暮らしていけば楽だろうに、パソコンだの冷蔵庫だのを作ろうとするガッツはハンパない。どうやらこちらでは科学っぽい文明がカッコイイらしいのだ。
詳しくは後述するが、こちらの人々にとって科学技術は神からの恵みである。向いてなくてもどうにか科学を使って暮らしていきたいらしい。
余談だが、文字ノ泉世界の住人は科学的思考、中でも因果関係を考察することが総じて苦手な傾向にある。「○○だから××になる」という考え方は注意深く意識しなければできないようで、「××になるからなるんだ!」といった考えをする人が多い。魔女殿いわく、魔法はそういうものらしい。
モンスターは不在 ゲーム的システムも無し
冒頭でナーロッパ的世界であると説明したのに梯子を外すようだが、文字ノ泉世界には現在、いわゆる”モンスター”が存在しない。
わるいスライムも良いスライムもなく、人間以外の生き物は皆、動物か植物として扱われている。ドラゴンなどどう見てもモンスターにしか思えない生き物もいるが、珍しい生き物として愛されている。地球でいうところのクジラ的な扱いだ。
モンスターがいないので、当然それを討伐して生計を立てる冒険者もいない。ただ、これは現在そうだというだけの話であり、昔は地域によってはそういう時代もあったそうだ。
スキル・レベル・ステータスは無し
個人的にがっかりしたことなのだが、文字ノ泉世界には原則スキル・レベル・ステータスといった概念が存在しない。
こちらに来たときに一応「ステータスオープン」はしてみたのだが、盛大に滑り散らかして終わった。転生しても絶対にやらないこと。
超レアな固有スキルで無双するような人はおらず、皆穏やかに暮らしている。転生者だけ特別にもらえるモノもないらしい。
ただ、組織や自治体によってはそういったものを制度化しているところもあるそうだ。スキルやレベルといったステータスの可視化を求める人は、それ系のシステムが完備されているコミュニティに参加すると良い。
有名どころでいうと、魔法使い協会の呪文術分科会という組織は使える呪文をスキルとして登録し可視化する端末を配っている。魔法使いの素質があれば、ステータスオープンは不可能ではなくなる。
魔法の素質は数値的に測定できるらしいが、公式が魔法がらみなので当方にはうまく説明できかねる。測定方法は体温計的なものでピッとやるだけである。味もそっけもない。
神様が実在 テレビに出るし、SNSもやる
文字ノ泉世界が地球やナーロッパと比べて特異なのは、神様がその辺をウロウロしているという点に尽きる。
この世界には主たる神々が7~8柱ほど存在し、自然7神と呼ばれている。神々は大いなる力を持ち、自然現象を操り、人々に恩恵を与えてくれるらしい。(ただし怒らせると世界が破滅しかけることもあるらしい)
そんな神々は驚くほど具体的に存在し、人々からの尊敬を獲得している。神々は基本的に神領という神の領地に引きこもって暮らしているが、テレビにはバンバン出演するし、SNSも大人気だ。自然7神は七福神というよりは、神7に近い感覚で扱われている。
神々の見た目は様々。人間と変わらない神もいれば、なんかゆるキャラ的な神もいる。しかし人間が神と呼ばれている・扱われているというのとは違うらしい。(世界を破滅させるなど)できることの違いから見ても、神々が人と本質的に異なる存在であることは間違いない。
国ごとに文化はさまざま 現在は世界が半分沈没している
文字ノ泉世界が地球に比べて大きいのか小さいのか、文系の当方にはよくわからない。しかし、地球と同じかそれ以上に多様な文化が育っている。
- 比較的平成の地球と変わらぬ暮らしを送っている魔境帝国(名前はおどろおどろしいが)
- 魔法使いばかり住んでいるマジカルワールド東魔法大陸
- 妖精と獣人が半分ずつ治めるカオス&ハッピーな西魔法大陸
- 神々のビバリーヒルズ・神庭島
- ラピ〇タ的な島が空にいくつも浮きまくる空上国家
など、文化や人種に特色のある国家が存在する。
大戦や世界の半分が沈む自然災害から立ち直ろうとしている
しかし現在この世界にあるのは、本来の文字ノ泉世界の半分だけだという。ここ数年で世界の半分が海に沈むという激ヤバ自然災害(原因不明らしい)が発生。
世界地図によると北半球(球なのかは不明だが)全滅といった具合で、世界の人口も大幅に減ってしまったらしい。沈んでしまった地域にはそれはそれは先進的な制度を備えた大国があったそうだが、今となっては見る影もない。
加えて、ここ最近まで世界規模の戦争をしていたらしく、戦争の爪痕も時々感じる。魔法のせいかあっけらかんとした人が多いが、内心は結構キツイのではないかと思う。知り合いもいない転生者にはあずかり知らぬ苦難が人々にはあったのだろう。色々と大変な時に呼び出されなくて本当に良かったとも思っている。
当方を受け入れてくれたこの世界の人々の恩情に報いるためにも、このwikiを使いやすいものにしていこうと思う。